「英会話のシャドーイングのコツ」を知りたい、効果的な英会話の勉強がしたい、とお悩みの方も多いと思います。
あなたは「英語耳」という言葉をご存知でしょうか? 簡単に説明すると、「L」と「R」の音の違いがはっきりわかる、英語に特化した聴き方ができる耳になることです。英会話ができる人は、すべてこの「英語耳」を身に付けています。
そして「英語耳」を作るために効果的な学習法が、シャドーイング(shadowing)です。シャドー(shadow)の言葉から想像できるように、あなたの「影」のように付いていくという意味があります。
英語学習では、音声を聞いて、すぐ同じことを声に出して練習することを「シャドーイング」と言います。
リスニング音声を聞きながら、ちょっとだけ遅れたタイミングで、聞こえてきた英語を自分の口からそっくりそのままぶつぶつと話すトレーニングです。一語一句、同じように英文を話します。
ビジネスで英語を使う人や、さらにレベルが高い「同時通訳」の仕事をする人のトレーニング方法として有名です。
そしてこれは中学レベルからtoeicで高得点を目指す英語学習においても効果が高いものです。
これについてはいろんな参考書や教材があります。でも、要領がつかめずに、まだ身についていないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、【「あ、英語話せるようになってきた」とイヤでも実感できるシャドーイングのコツ】ということで、私が実際にやっていたシャドーイング方法で、もっとも効果のあったものをご紹介します。このやり方を毎日繰り返していくうちに、日常会話なら日本語と同じスピードで話せるようになりました。
あなたが「L」と「R」の音の違いがはっきりわかる英会話スピーカーになるために、この記事が参考になれば幸いです。


リスニング力とスピーキング力を高めるシャドーイングとは?
シャドーイングの効果
リスニング力のアップ
発音やイントネーションの強化
英語の表現力アップ
シャドーイングを続けることで、これらの効果が得られます。
シャドーイングに似た学習法として、「オーバーラッピング」というものがあります。
これは「聞こえてくる音声をほぼ同時にそっくりそのまま口に出す」というものです。


●シャドーイングとオーバーラッピングの違い
シャドーイング→聞こえてくる音声に少し遅れて口に出す
オーバーラッピング→音声と同時に口に出す


音声と同時に声に出すのは、「影」ではないのでシャドーイングではない=あまり高い効果が見込めない。
こんな風に書いている教材もあります。
でも、私の経験上、オーバーラッピングもシャドーイングと同じ、どちらもやることで高い効果が得られるからです。
シャドーイングは英語の4技能(リスニング・スピーキング・ライティング・リーディング)を鍛えることができる
シャドーイングをやることで、4技能をバランスよくレベルアップすることができます。
▶リスニング力UP
リスニングでは、「音の繋がり」や「強弱(リズム)」を身に付けることができます。
聴いている英語の音声をマネすることで、自然と「音の繋がり」や「強弱(リズム)」が覚えられます。


そもそも英文の繋がりや強弱を実際に喋るようになるには、聴く力がなければなりません。
しっかり喋るには、音声の細かいところまで把握している必要がある。
自分がすべてそっくりコピーできる音声であれば、音の繋がりや強弱の細かいところまでリスニングができている証拠です。
音の繋がりや強弱(リズム)は聞くのにも話すのにもかなり大切ですよ。
例えば「is」「are」「a」「the」や、「in」「on」「at」などは省略されることが多いのですが、シャドーイングをやっているとこうした「どこをどういうリズムで省略したのか?」ということが頭に入ってきます。
シャドーイングをすることで、その音声のリスニングは自分の頭に落とし込めるのですね。
リスニング力を高めたいなら、自分が聴き取りたいレベルの速度の英文を、徹底的にシャドーイングしていきます。toeicで点数を取りたいなら、リスニングパートの試験の文章を徹底的にシャドーイングするのです。
映画を字幕なしで見たいなら、映画のセリフをシャドーイングしましょう。映画を題材にした参考書はAmazonや楽天ブックスで簡単に手に入れることができます。


▶スピーキング力UP
ある程度シャドーイングを続ければ、自然にスピーキング力は伸びていきます。シャドーイングで最も伸びるのがスピーキングという意見も根強くあるくらいです。
効率的にスピーキング力を高めたいなら、まず現在の自分が取り組める英文より、少しランクを下げた、簡単なものを選びましょう。また、聴く英文のスピードも、自分の英語レベルより簡単なものが望ましいです。
英文が見つかったら、徹底的にシャドーイングを行います。これによって発音やリズムがどんどん上達し、ネイティブの英語に近付いていきます。
何回も声に出して、自分のモノになった言葉は、自然に会話で出てくるようになります。そうなると次は、英語で話している夢も見るようになります。
▶ライティング力UP
スピーキング力とライティング力は相関性があります。
英語で話せることは、同じように書くことができるようになるからです(単語力によっては、スペル間違いなど細かいところはあります)。
シャドーイングで頭に落とし込んだ英文、表現は、書くときにも使えるのです。
シャドーイングでスピーキング力を高めると、いつの間にかライティングでの表現力が上がっていることに気づき、ビックリすることもあります。
▶リーディング力UP
シャドーイングをすることによって、「英語を日本語に訳して考える」という行動がなくなります。
英語を英語のまま、頭の中で考えられるようになります。英文を読む際に、わざわざ日本語を使って遠回りすることがなくなると、自然にリーディング力も上がっていくのです。
※もちろん最低限の知識として、文章の構造や、そこに出てくる単語を理解しておくことは必要です。



シャドーイングをするためのおすすめ教材やサイト
BBC Learning English
シャドーイングといえば有名なのがBBC Learning Englishです。
BBCが運営する英語学習者向けのサイト。日本でいうところのNHKが運営するサイトなので、方言やくだけた表現はなく、正確な発音やイントネーションが学べます。
中でも大事なのが【6 Minute English】と【The English We Speak】というコンテンツです。右上の検索窓にそのまま打ち込んでください。
【6 Minute English】
【6 Minute English】は会話表現や単語を学ぶことができます。6分の間、ネイティブが最近の話題について会話をします。興味深い内容が多いので飽きずに聴くことができます。速度もまずまずゆっくりなので、シャドーイングに向いています。
【The English We Speak】
こちらは二人のネイティブが日常会話をするコンテンツ。
日常会話で使われやすい表現や英単語を学ぶことができます。
voa learn english
voa learn englishはBCCのアメリカ版と考えてください。
日本人など、海外の英語圏ではない人の英語学習者を想定したコンテンツになっています。ここでもネイティブの英語表現を学ぶことができます。
天気や政治経済、スポーツなどのニュースを題材に、初心者でも学習しやすいように中学生レベルの単語とゆっくりめの発音で英語が勉強できます。
シャドーイングをするときの注意点
いいところばかりに思えるシャドーイングですが、注意点もあります。間違ったやり方で学ばないように、下記の点を必ず守ってください。
大きな声を出して練習する
ただダラダラと音声をマネしていても、意味がありません。
目の前の人に伝わる声で話しているかがとても重要です。はっきりと声を出して練習することで、自分の声が耳にも届き、反復練習の効果が高まります。


声を出してスムーズに発音できているかなどを知るためには、自分のシャドーイング練習の声を録音するのが最も効果的です。
声を録音するのは苦手な人もいるかもしれませんが、どこが発音できていないのか、あやふやな部分がないかなどを把握することで、自分のできていない部分を確認することができます。
自分に合った英文を使うこと
英語の教材は、シャドーイングにおいては難しすぎても簡単すぎてもよくありません。
自分のレベルに合った教材を選ぶことも大切です。最近はテキスト付きの音声教材がネットで簡単に入手できますので「理解できて、面白い内容」を選んでみましょう。


自分にとって良い教材が見つかったら、完全にマスターできるくらいまで何度も繰り返し練習することも重要といえます。
イメージ力を活かして、英語を話す情景の中で勉強しよう
シャドーイングの教材は、英文をただ繰り返すのではなく、話している人の感情や抑揚、周りの風景などを想像しながらやると効果的です。
英語の例文だけをひたすら読むのではなく、会話の一例などをイメージしながらシャドーイングすることで、相手に伝えるためにスピーカーが工夫している話し方、アクセントなど、より使える英語が身についていきます。
シャドーイングには、初心者の英語学習者にとっても多くのメリットがあります。ぜひ普段の勉強に取り入れて、英語を上達させていきましょう。


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